ガイドライン調査(法適合状況調査)業務

建物が完成した時には工事完了の検査を受ける必要があります。
20年以上前の建物は完成時の検査済証を取得していない場合も多く、
用途変更や増改築が困難となったり、売買の際に金融機関による融資が受けにくいなど様々なデメリットがあります。

2014年に国土交通省から示された「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」に従い調査することで上記デメリットが解消されるケースも多くあります。

ガイドライン調査を経て検査済証が新たに発行されるわけではないのですが、
この調査をすることで検査済証のない建築物が違反建築物でないことが示されれば、
用途変更や増改築を進めることができる可能性が高くなります。

確認申請時の図面はあるものの、工事の段階で変更され違反建築になっているケースなどではその部分に対し是正などの対応をした後に用途変更や増改築の手続きに進むことができます。

検査済証が未取得だとオーナーに売却の意思があり購入希望者がいても銀行が融資をしてくれないことが多いです。ガイドライン調査の報告書によって建物が建築関係の法規に適合していることが明確になることで銀行が融資にOKを出す可能性が高くなります。

今回私たちの取り組んだケースではマンションの売買のケースです。
購入希望者が銀行から融資を受ける際の条件として、ガイドライン調査の報告書を銀行に提出することが必要ということでした。
私たち(space fabric)のほうで図面作成や法適合性の計算や確認の協力をし民間の指定検査機関がガイドライン調査の報告書(法適合調査報告書)を作成しました。

幸いにも建築確認申請時の図面と出来上がっている建物の状況に大きな違いが無かったので
是正工事などは必要なく報告書の提出により銀行融資が受けれることになりそうです。

調査には100万円~200万円くらいの費用が掛かることも多く、また是正が必要になる場合はここからさらに設計費用+工事費用が別途かかってきますので費用としては決して安くない金額になると言えます。
そういった建物を活用する際には、この調査を実施することで今までは不可だった増改築、用途変更などを行うことができるかもしれません。